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日本の情報学会の存在感

時事

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新緑の季節ですね。そして暑いぜ。もう初夏だな・・・。

さて、気候とは全く関係ない話を書きます。

前々から思っていたことですが、何で日本の情報工学系の学会は、こんなにも産業界で存在感がないのだろう。ほかの業界のことは知らんが・・・。

情報処理学会や電気情報通信学会が日本の情報システムに対して何か貢献したことってあるんだろうか? 日本の大学院生のしょーもない研究の論文発表の受け皿か、あるいは研究者がコネをつくるための寄合いにしかなっていないように思う。

学生時代には研究会にもちょくちょく参加しましたが、企業の参加もあまり多くなく、9割以上は(自分のも含めて)無価値な発表で、この研究会が産業界に何か影響を及ぼすとはとても思えなかった。当然、多くの企業は日本の学会にも論文誌にも興味が無い。

日本におけるインターネットは大学が作って普及させたのは事実、それは認めます。学会もそこには大きく貢献したと思います。だがそれ以降を見てみると・・・。携帯電話、スマートフォン、高速通信等のインフラ技術。オンラインゲーム、ブログ、SNS等のネットサービスやソフトウェア。仮想化、クラウド等のハードウェア技術。技術的なイノベーションを起こすのはほとんどが企業だ(それも多くはアメリカの技術)。日本の学会ってこの10年何をしてたの? 産業界で起こる数々の革新的な出来事をぼんやり眺めて、その成果を利用してきただけじゃないのか。

大学の教育にも問題があると思う。日本の大学生が遊びまくってるからとかそういう話じゃなく(それもあるけど)。コンピュータ・サイエンスは熱心に教えるが、情報システムは全然教えないでしょ。理論で食っていく情報屋なんて1割もいないし、情報科を出た学生の9割以上はシステムの設計か開発か運用か保守をして食っていくんだよ。研究室である程度コードの書き方は学ぶけど、システム運用の実際は全く知らないまま社会に出て行く。そして学会で発表されていたもののほとんどが、生き残るための競争をしている企業の現場を知らない、コスト度外視の脳天気な研究であることに気づく。

大学も学会も、悲しいことに世間から遠く離れたお花畑みたいな寄合いになってしまっている。懇親会で「これからの情報産業界の大きな発展を祈念して!」とか言って乾杯してオードブル食ってる間にも、企業は深夜まで生き残りを賭けて技術開発してるのだ。あんな学会じゃ国も企業も、いいように利用してやろうという気すら起こらない。学会の運営側も、「学会の存在意義とは?」みたいな議論を随分前から続けているようだけど、存在意義の議論をしなければならない団体ならもう辞めちまえとも思う。IEEEが規格団体として権力をもっているアメリカとはこのへんが違うんだろうな。何とかならないのかね・・・。